菅野よう子『劇場版 ∀ガンダム』サントラ
2007-07-07 Sat 16:21
■ マイベスト3
「AFTER ALL」
ゆったりした歌声で、のどかな風景が思い浮かび落ち着ける。少しせつない感じ。サビは感動的。

「End Title ノスタルジーナ」
3曲ほどのメドレー。まさに映画のエンドクレジットそのものの曲。情緒性・壮大さともに文句なし。

「MOON」
このシリーズのメインテーマ。お月見のようにおっとりとしていて、ほろりとする感じ。OST3に収録されているこれの日本語歌詞版である「月の繭」も非常にオススメ。

他もレベルの高い曲は多いのだが、この3曲がずば抜けていいので、あえて3曲に絞った。


本編の∀ガンダムに関しては、曲に思い入れをつけるために劇場版DVDを一度見た。やっぱりサントラを買う以上、本編を見た方がイメージが深まってよりいっそう好きになれることを確認。曲の解釈が安定するからだと思う。

∀ガンダムは19世紀+ファンタジー的な月が出てくるという、全体的にのどかな感じの世界観だったため、あまり気構えずに聴ける曲が多い。

他にTVシリーズのOSTが3枚あるが、この劇場版サントラはそれらのベスト盤でもあり、劇場版の新規録音らしく過去の3枚のどれにも入ってない曲も多数あるので、本編を観たことがない方にはこの劇場版を勧めます。

劇場版 ∀ガンダム ― オリジナル・サウンドトラック 「惑星の午後、僕らはキスをした」 劇場版 ∀ガンダム ― オリジナル・サウンドトラック 「惑星の午後、僕らはキスをした」
サントラ、Donna Burke 他 (2002/02/06)
キングレコード
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DVD『PEEP“TV”SHOW』 『ムーミン谷の彗星』
2007-07-02 Mon 14:39
この社会の中で地に足をつけて生きているという実感や、今の自分の生活にリアリティを持てない若者を描いた映画。

生きている実感の回復のためにカメラを使って現実を切り取り、その映し出されたものに対してだけ、リアリティを感じ取れる。そんな若者の1人である主人公は、街を、他人の生活を盗撮し、ネットに覗き見(PEEP)サイトを立ち上げる。そしてサイトは現代に疲れた多くの共感者を得ていく…。

思うに、現代の日本には人が多すぎる。個人、友人関係、家族関係、企業など、様々な主体による膨大な数の現実が、この狭い土地の中に錯綜しすぎている。だからカメラをろ過装置にしてインプットする情報に制限をかけていないと、入ってきた情報の落とし所が分からず、頭がパニックになってしまうのだろう。それゆえ実感が湧きにくいのだと思う。

ストーリーにおいて、他人の私生活の覗き見サイトを開設するところまでは何となく分かるんだが、盗撮されている人間をおちょくって反応を楽しんだり、猫の虐待をネットで中継するくだりは私には理解できなかった。

現実感の回復は切実なことだけど、それが犯罪を許す理由には断じてならない。ただのウサ晴らしだろ、と思う。別に現実感なんてどうでもよく、他人の反応を目当てに愉快犯的に悪ふざけをしているようにも見えて、ムカムカした。

内容的に、現代社会の空虚を映し、時代の最先端を記録していると確信する。しかし私の場合、倫理的な側面から拒否反応が出て、見続けるのが少々辛かった。

ただ、1つ分かったことがある。社会の破滅を願う人間がけっこういるということだ。この作品では9.11がキッカケになっているが、私は阪神大震災のTV中継を見てすでに同じ思いを抱いていた。多くの企業の本社がある東京が壊滅的打撃を受けて、日本全体が混乱に陥ればいいのに、と。…ただの1中学生が。

同時に自分の異常さも自覚していたが、この感情が今の時代に広く共有されていることが分かったことで、少し楽になった。壊れているのは自分だけじゃないのだ、と。

PEEP“TV”SHOW PEEP“TV”SHOW
土屋豊、 他 (2005/12/22)
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これを見た翌日、終末を描いた『ムーミン谷の彗星』をたまたま見た。彗星の接近に伴ってムーミン谷が滅び、そして美しく再生する。なぜ浄化の必要がないムーミン谷が壊されなければならなかったのかは分からないけど、見ていた自分の心の奥底もまたすっきりして、浄化されたような感覚を覚えた。

今の日本には終末観が欠けているんじゃないか?

数値の拡大ばかりを追い求めて、この膨張には歯止めがまったくかかっていない。こんな現在に対して現代人がこのままではダメだ、と無意識にかけているブレーキ、それが社会に対する破滅願望なのかもしれないとふと思った。

滅びと再生の目的は浄化にある。とすれば、破滅願望は浄化願望の醜い表出に過ぎないのかもしれない。

時代は浄化を求めている。生活者としてはソフトランディングを祈るが、世代の感覚としては一度大きな爆発も見たいというのが、正直なところだ。

ムーミン谷の彗星 ムーミン谷の彗星
トーベ・ヤンソン、 他 (2006/12/22)
アミューズソフトエンタテインメント

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菅野よう子・溝口肇『エスカフローネ』劇場版サントラ
2007-07-02 Mon 12:22
TVシリーズよりさらに粒ぞろいで、ベスト3なんて選べないのが本音。新規に書き起こされた映画音楽なので、順に聴いていくと感動がひとしおになるのが、いちばんの特長だと思う。

特にクライマックスの「Final Vision」。これまでじわじわ積みあげられてきたマイナス感情が極まり、一気にはじけ飛んだような、大きな開放感に満ちた曲。6曲前のトラックから順に聴き入っていれば、これを最大限に味わえると思う。読後感ならぬ聴後感は、少し切ないが爽快。

また、鳥の声を模した笛の音の「Bird Song」。非常に透きとおった音色で、一気に心が静まる。そして続けて「Sora」を聴くことで、安らかだけどちょっと物悲しい感覚にすんなり移行。ああ、しあわせだ。

「Sora」の歌詞はどこの国の言語か分からない。菅野さんの創作かな?耳慣れない言葉の響きって、とても心地がいいもんです。Shanti Snyderさんの歌声もとても合っていて、幻想的な感じにうっとりしてしまう。

オープニングの「First Vision」は非常にエキゾチック。荘厳さと物悲しさを匂わしつつ、手拍子と太鼓と声を使って一気に緊迫感を高める。非常にかっこいい。

佳境の「Black Escaflowne」も印象的。悲壮でやるせなく、手の施しようがない最悪の終わり方を連想させるラストが痛々しい。この曲はDVDを見てから感情移入度が増し、どうしようもない悲痛な叫びを感じるようになった。

この他にも「The Hurt」「Tree of hearts」などとてもじんわりする曲から、コミカルな「What'cha gonna do???」、疾走感が光る「Horse ride」など、名曲はまだまだあるので、菅野さん初心者にはまずこれを勧めます。だまされたと思って聴いてみて下さい!損はしないはずですから。


エスカフローネ サントラ エスカフローネ サントラ
坂本真綾 (2000/07/05)
ビクターエンタテインメント
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菅野よう子・溝口肇『天空のエスカフローネ』サントラ3
2007-07-01 Sun 10:28
終盤に使われた、重要な曲が多い1枚。力作ぞろいです。

■マイベスト3!(すべて菅野さん)
「BLAZE」
非常に暗く、やるせなく、絶望のふちに落ちるような、悲愴感に満ちている曲。そういう曲が好きな人にはたまらない。合唱が悲愴感に拍車をかけていて、体の内側がつめたく冷えていき、鳥肌まで立つ感じ。涙腺も刺激してくるし、涙がうるむくらいシンクロできたらもう最高!

「光の中へ」(ボーカル:坂本真綾)
別れの歌。死にゆく人・ペットにも解釈できる。
「また会おうね でも会えないこと 私だけ知っているの」
というくだりには個人的に引っかかるものが。優しい旋律で、愛情の深さがひしひしと伝わってくる。

「REVENGE」
決戦の開始と同時に流れた、重量感ある勇ましい曲。出だしが弾けていて最高にかっこよく、わくわくしてくる。シンクロすれば、力がみなぎってくるかも。


天空のエスカフローネ(3) 天空のエスカフローネ(3)
TVサントラ、菅野よう子 他 (1996/09/28)
ビクターエンタテインメント
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菅野よう子・溝口肇『天空のエスカフローネ』サントラ2
2007-07-01 Sun 09:41
このCDは正統派でない曲が多いので、当初はだれもが「なんじゃこりゃ?」と思うはず。鉄工所の騒音のような音あり、時計のチクタク音あり、雑音あり、雑談あり、ここアフリカ?ブラジル?てなものまであったり…。

新鮮さに驚き、でも違和感がおもしろくて、だんだん笑えてくる。そんな不思議な魅力がある。菅野さんの才能の幅広さにはホント脱帽ですわ。

■ マイベスト3!(すべて菅野さん)
「MACHINE SOLDIER」
いっけん鉄工所の騒音。ガッチャンガッチャン音に、チェーンソー他のいろんな騒音が合いの手を入れて曲にしている感じ。不協和音てこんな感じなのかな?おもしろい!

「COUNTRY MAN」
おおらかな男たちが手拍子で、輪になって歌っているという感じの曲。私語をあちこちではさむものの、最終的には全員で合唱。即興?雑談に違和感がないのが驚き。

「MARKET PLACE」
にぎやかな市場。ばらばらないくつかの打楽器と、市場のたくさんの話し声が混ざっていて、1本の笛の音がなんとか1曲につなぎとめてるという感じ。不可解なのは、最後らへんになぜか日本の盆踊りの和太鼓が聞こえてくること。なんで?


天空のエスカフローネ(2) 天空のエスカフローネ(2)
TVサントラ (1996/07/24)
ビクターエンタテインメント
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